方針管理とは、組織の理念、ビジョンなどからトップが定めた品質方針などを実現するために、それを中・長期的な目標に展開し、さらに短期的、部門的なレベルにまで展開して効率的に目標を達成するための一連の活動を言います。ここでいう品質方針とは、組織の方向を決めるものであり、言い換えると方針管理とは、組織が決めた方向に、組織一丸となって進むための活動です。(TQM品質管理入門(山田秀著 日経経済新聞社出版社))。
日常管理とは、組織として日々行うべきことが確実に実行できるようにするための管理活動で、よい状態を維持するための方法です。効果的な対応があれば標準化するとよいですね。
纏めると、方針管理では、改善、満足度向上など、結果をよい状態にするための課題を取り上げることが多いのに対し、日常管理では、よい状態を維持するための枠組みと言えます。
プロセスには必ず目的・目標があります。ただ日々漠然と時間をすごすような仕事はないと思いますが、自分が何のために仕事をしているのか、忙しさの余り意識が薄れることも考えられますので、「見える化」しておくとよいですね。
ISO9001では、品質目標(Quality Objectives)は、数値化までは求めていませんが、達成が判定可能で、品質方針との整合が取れていることは求めています。極々当たり前のことを求めているのです。因みに、ISO14001 EMSでは、環境目的(Environmental Objectives)と環境目標(Environmental Target)と使い分けています。Targetですのでこちらは定量的目的だと言われています。ISO規格は日本語でなく英語を見た方が分かりやいといわれる例ですね。
定量的な目標は、お互い分かりやすいですが、定性的な目標は、どのようにすれば判定可能になるのか、一般的には、分かりやすくするために「サブ目標」をいくつか設定することがよいと言われています。(目標の立て方達成の仕方(野口靖夫著 日本実業出版社))
効果的な活動を行う為の目標には、「SMART」(下記の頭文字)を意識すればよいとよく言われます。
Specific
:
「具体的」であること。曖昧・複数のObjectivesの混在は好ましくありません。
Measurable:
「測定可能」であること。評価者のみならず誰しもが達成程度やギャップが判断できるもの、異をとなえられないものがよいです。(達成の程度を議論するようなムダは避けたいものです)
Achievable:
「達成可能」であること。制約条件の中で,策定した,或いは改善・改良したアクションプランによって達成できるものでなければなりません。精神論や理想論で設定しても,活動そのものを形骸化に導くだけです。
Realistic:
「リアリティ」があること。現実的でない項目や基準は,やる気をなすだけです。
Time:
「達成期限」があること。「いつまで」に,或いは「この期間中」は,が決められていない,曖昧なものは,いつも、明日以降頑張りますではいつまで経っても達成されることはあり得ません。言い訳のネタを提供しているようなものですね。
このような解説は、ネットにもありますが(これもそうですが)、できればこれらに関しては、沢山の書籍が出版されていますので乱読し、これはというものを熟読し、そして自社にあったやり方を見つけて(Trial and Error)ください。
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