アングロサクソンの思考でこの規格は組み立てられていますので,何をやるにもトップダウンの考え方で記述されています。
従って当たり前ですが,経営上のこと,製品の品質を確保したり,有効性の改善に関する仕組みについても経営トップが号令をかけ,旗振りをするものだと考えると規格の要求が理解し易くなります。
経営トップの中には,QMSにほとんど関与しないにもかかわらず,QMSは役に立たないと嘆く方がおられますが,是非,リーダシップを発揮し,良い仕組みに改善した頂きたいものです。
コミットメントのために経営トップは,規格5.1項のa)~e)の5項目を実施していることを「証拠」として「示す」ことを要求されています。
しかし,品質マニュアルでは,企業によってはこの5.1項は,ほとんど規格の裏返しどころか,そのまんま記述していることがあります。これでは一体,誰に向かってコミットメントをせよと言っているのか不思議な気持ちになります。企業が社長に言っているとすると「ちょっと」変ですね。
品質マニュアルには,5W2Hで,「こうやるぞ!」と決めてから,その仕組みを書いて欲しいです。
c)項に関しては,他の項と違い,「確実にする(ensuring)」となっていますので,経営トップ自ら品質目標を設定しなくともよく(もちろん設定しても問題ありませんが),確実に品質目標が設定できる様な仕組みを作って運用することを求められています。
この5.1項に関しては,その詳細については,他の項番の要求事項となっていますので,その関連,繋がりを明記することになります。
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