2012年4月15日日曜日

QMS:規格 1 適用範囲 1.1一般(2)


<この内容は、2008年度版対応 ISO9001 新・解体新書 岩本威生著 日刊工業新聞社の記述を参考或いは引用しています。> 

b) QMSの継続的改善のプロセスを含むシステムの効果的な適用、並びに顧客要求事項及び適用される法令・規制要求事項への適合の保証を通して、顧客満足の向上を目指す場合」:
  ↓
 「b) QMSの継続的改善、並びに顧客要求事項及び適用される規制要求事項への適合の保証のプロセスを含む、システムの効果的な適用を通して顧客満足の向上を目指す場合。」 

こちらの方がISOの原文の訳としては正しいと岩本威生氏は著書に書かれていますが、その通りと思います。こちらの方が日本語としても分かりやすいですね。 

「顧客満足の向上」とはなにかの解説では、
「この規格では、製品の適合性をより確実に保証することによって得られる顧客の満足度の拡大(enhance)認識(不満足の機会の減少認識)を得ることを意味している。そのためにQMSを継続的に改善し、適合製品の供給を保証する各プロセスをシステム化することによって効果的に使い、お客様の不満足をより少なくすることが、この規格の規定のもう一つの目的であり、a)のニーズの解決とb)の目的を達成するために規格の要求事項がある」
と言っています。 

なるほどと分かります。 

因みに規格の「顧客満足」とは、日本語のイメージのCSとは少し異なり、求められた要求事項を必要最小限満たすというところが起点です。JIS Q 9000の用語の定義では「顧客の要求事項が満たされている程度に関する顧客の受けとめ方」となっています。どの程度かは企業が経営レベルで判断することになります。 

「注記1 この規格の“製品”という用語は、次の製品に限定して用いられる。・・・
 b)製品実現プロセスの結果として生じる、意図したアウトプットすべて」 

規格でいう「製品」という言葉は、顧客に引き渡す最終製品だけでなく、その中間製品、購入品(原材料、部品、仕掛品)なども含めると言うことを明確にしています。一方、JSQC規格 Std 00-001「品質管理用語」では、組織・人に提供され価値を生み出すものが付加されています。

0 件のコメント:

コメントを投稿