2012年4月23日月曜日

QMS:規格5.3 品質方針


規格は,経営者に対して,品質方針がa)からe)であることを「仕組み」として構築させ,MRなどで自分の目でその顛末を確認することを要求しています。この規格はアングロサクソンの思考ですから,日本とは異なり「トップダウン」でものごとを「大所高所」から「下位・詳細」に向かって,論理的に展開しています。
) 組織の目的に対して適切である。
b)要求事項への適合及び品質マネジメントシステムの有効性の継続的な改善に対するコミットメントを含む。
   ) 品質目標の設定及びレビューのための枠組みを与える。
) 組織全体に伝達され,理解される。
) 適切性の持続のためにレビューする。 

日本では,作成した経営者は別にして,社是・社訓や経営理念は,従業員としてはなんとなく精神論的なもののように考えがちで,経営方針においても同じ場合があります。
従って,品質方針も,日本的には,「頑張るぞ!,目指すぞ!,達成するぞ!エイエイオー」の標語のように考えられがちです。

しかしISOは,実は真面目に品質方針を品質関連文書の頂点として,品質マニュアルや下位の品質文書を従えているものです。 

品質方針は,多くの場合品質マニュアルの中に書かれており,その頁の写しを事務所玄関,受付,応接室などに飾っていることが多いです。審査員に「品質方針って何ですかの」の問いかけに答えられるようにと,審査員の背中の壁に貼り付けてあることがありますが,真っ新だったり,変色して年代物かどちらかが多いようです。

経営方針というものが浸透し,使われているのであれば,品質方針は別に作成せずともその構成項目でもよいと思います。

2012年4月22日日曜日

QMS:規格5.2 顧客重視


「顧客重視」,日本では「顧客第一」「お客様は神様」と同じと考え,また,誰しも朝晩の挨拶のように口にしますが,普段の言動を見ていると首をかしげたくなるヒトが,経営者にも時々います。また,上司から「あいつは切れる奴だ,将来有望だ」といわれているヒトの中にもよく見かけます(ました)。 

「顧客第一」を貫くと,顧客の方を向いてビジネスをすると,上司の受けが悪くなり,社内での評価は下がり,最悪は,「濡れ衣を着せ」て,左遷や退職勧告ということもあるようです。 

それはさておき,JISでは,あまりにも当たり前で挨拶のようですので,「ISOは建前」と勘違いする可能性があります。(私も,当初,そう思いました)

従って,ほとんどの品質マニュアルは,規格の裏返しが多いようです。 

ここは,(7.2.1及び8.2.1参照)となっているので,思い込みや手前勝手な「顧客要求事項」を設定しないように,「顧客目線」で「製品」の「顧客要求事項」を決定し,実現し,市場に出して,「顧客の反応」を見ることを,「仕組み」として構築させ,MRなどで自分の目でその顛末を確認することを言っています。 

トップダウンというか,時間軸を逆にして規格は書かれることが多いように思います。従って,ここは,この規格の「肝」の部分となるように,読み手が勘違いして,「建前」と思わないように,「本音」「本気」と覧て,後続のプロセス(7.2.1及び8.2.1)によりつながるような書きっぷりが良かったように思います。

JIS翻訳者の深読みや親心はよく分かりますが,一方,現実の企業経営や部門運営は甘くはないのですから,組織がしっかりと考えないといけないように表現は,「直訳」か「カタカナ」でも良かったのかも知れません。

2012年4月21日土曜日

QMS:規格5.1 経営者のコミットメント


アングロサクソンの思考でこの規格は組み立てられていますので,何をやるにもトップダウンの考え方で記述されています。

従って当たり前ですが,経営上のこと,製品の品質を確保したり,有効性の改善に関する仕組みについても経営トップが号令をかけ,旗振りをするものだと考えると規格の要求が理解し易くなります。 

経営トップの中には,QMSにほとんど関与しないにもかかわらず,QMSは役に立たないと嘆く方がおられますが,是非,リーダシップを発揮し,良い仕組みに改善した頂きたいものです。 

コミットメントのために経営トップは,規格5.1項のa)~e)の5項目を実施していることを「証拠」として「示す」ことを要求されています。

しかし,品質マニュアルでは,企業によってはこの5.1項は,ほとんど規格の裏返しどころか,そのまんま記述していることがあります。これでは一体,誰に向かってコミットメントをせよと言っているのか不思議な気持ちになります。企業が社長に言っているとすると「ちょっと」変ですね。

品質マニュアルには,5W2Hで,「こうやるぞ!」と決めてから,その仕組みを書いて欲しいです。 

c)項に関しては,他の項と違い,「確実にする(ensuring)」となっていますので,経営トップ自ら品質目標を設定しなくともよく(もちろん設定しても問題ありませんが),確実に品質目標が設定できる様な仕組みを作って運用することを求められています。 

この5.1項に関しては,その詳細については,他の項番の要求事項となっていますので,その関連,繋がりを明記することになります。

2012年4月17日火曜日

QMS:規格4.2 文書化に関する要求事


ISO/TR 10013:2001品質マネジメントシステムの文書類に関する指針では、QMSの文書には、通常、品質方針、品質マニュアル、手順書、指示書、様式(帳票)、品質計画書、仕様、外部作成文書、記録等が含まれると言っています。 

文書とは,「現在及び未来に使用するために,顧客から見て納得できる組織の権限者による承認が必要な情報」でマニュアル,要領,規程(定),手順書,基準書などと称されるものです。 言い換えると「行動を規定する情報」,「繰り返し使用する又は長期的視点で必要な情報」と言えます。規格の要求として「文書の管理」を適用します。 

記録とは,「達成された結果を明示する、又は実施された活動の証拠を提供する文書」で,エビデンスやログと称されることがあります。こちらも顧客から見て納得できる組織の権限者による承認行為で「晴れて記録」となり,規格の要求としては「記録の管理」を適用します。IT機器に組み込まれたシステム機能として自動的に記録されるログについては,その特性から個別の承認行為ができないことが考えられますので,システム稼働時に宣言したと考えます。 

計画書は,その行為が完了するまでは,「文書の管理」,完了後は「記録の管理」対象となります。行為の完了の承認(宣言)行為によって記録の管理対象文書となります。 記録となった後は,例え内容の誤謬が見つかっても承認者の許可無く修正すると記録の管理対象ですから「改ざん」と見なされます。 

マネジメントシステムを構築するために,運用に必要な外部で作成された文書を「外部文書」と呼び,規格では明確にし,配付の管理を要求されています。例えばISOの規格本、官公庁作成の標準仕様書、その他業務運営上関連する法規制等の文書,お客様から預かっている文書類が該当します。 

因みに,業務活動の流れの記述において,登場する就業規則や賃金規程,経理規定など製品の品質に直接的に影響しないものは,外部文書としても問題ありません。

これらは,顧客に対して,説明責任として用いるものですので,顧客目線で必要なものはなにかを考えることが重要です。

2012年4月16日月曜日

QMS:規格4 品質マネジメントシステム 4.1一般要求事項


ISO9001の規格要求事項である項番4~8までの総括といえる内容です。 

ISO9001規格は、マネジメントシステムに関する要求事項で構成されています。各者固有の「本業、生業」については、この規格の汎用性から具体的な要求は書けず、普遍的なことがらについて抽象的な表現となっています。また、マネジメントシステムに関しても、最小限のことがらですので、多くの企業・組織にとっては、極々当たり前のことがらばかりだと思います。 

よく、規格の要求事項は、当社のどの行為に当たるのか探す方がおられますが、気持ちは分かりますし、何らかのタイミングでは捜し物を見つけようとするものです。メモ程度に控えておくことは必要です。(何事も、必要であろうと思われる程度の見える化は必要です。) 

本来は、自社の現在の仕事の流れ、繋がりを、「誰が、何を、いつ、どこで、なぜ(どんな目的で)、どうやって、いくらで」(5W2HWhoWhatWhenWhereWhyHowHow Much)やっているかをまず整理することから始めます。この洗い出しの途中で、不具合、不思議なところがあれば、調査の漏れ、間違い(聞くべき人を間違えた)、思い込み・勘違いでないかを確かめて、それでも実態であれば、メモして最後まで完成させることが大切です。この状態を現状「As-Is」と呼び、メモの内容をよく吟味して有るべき姿(実現可能な改善案:決して理想の空論でないもの)「To-Be」は、この後に関係者の合意をとりながらおこないます。 

この時の視点や確認事項が書かれたものが、規格4.1項であり、その結果を文書化したものが品質マニュアルや品質関連文書と総称する「見える化」した結果です。 

規格は当初アングロサクソン人が中心となって作成していたという経緯もあり、トップダウン思考ですので、最初に結論なりまとめを書いていると考えてください。現在は、アングロサクソンでない方も規格作成には多く関与されていますが、合理的な思考ということで、規格書はこのような構成が多いようです。 

規格項番の二桁目、三桁目が「1」のもので「一般」とあるものは、それ以降の関連項番の概要や、文書、記録のことを記述していることが多いです。

2012年4月15日日曜日

QMS:規格 1 適用範囲 1.1一般(2)


<この内容は、2008年度版対応 ISO9001 新・解体新書 岩本威生著 日刊工業新聞社の記述を参考或いは引用しています。> 

b) QMSの継続的改善のプロセスを含むシステムの効果的な適用、並びに顧客要求事項及び適用される法令・規制要求事項への適合の保証を通して、顧客満足の向上を目指す場合」:
  ↓
 「b) QMSの継続的改善、並びに顧客要求事項及び適用される規制要求事項への適合の保証のプロセスを含む、システムの効果的な適用を通して顧客満足の向上を目指す場合。」 

こちらの方がISOの原文の訳としては正しいと岩本威生氏は著書に書かれていますが、その通りと思います。こちらの方が日本語としても分かりやすいですね。 

「顧客満足の向上」とはなにかの解説では、
「この規格では、製品の適合性をより確実に保証することによって得られる顧客の満足度の拡大(enhance)認識(不満足の機会の減少認識)を得ることを意味している。そのためにQMSを継続的に改善し、適合製品の供給を保証する各プロセスをシステム化することによって効果的に使い、お客様の不満足をより少なくすることが、この規格の規定のもう一つの目的であり、a)のニーズの解決とb)の目的を達成するために規格の要求事項がある」
と言っています。 

なるほどと分かります。 

因みに規格の「顧客満足」とは、日本語のイメージのCSとは少し異なり、求められた要求事項を必要最小限満たすというところが起点です。JIS Q 9000の用語の定義では「顧客の要求事項が満たされている程度に関する顧客の受けとめ方」となっています。どの程度かは企業が経営レベルで判断することになります。 

「注記1 この規格の“製品”という用語は、次の製品に限定して用いられる。・・・
 b)製品実現プロセスの結果として生じる、意図したアウトプットすべて」 

規格でいう「製品」という言葉は、顧客に引き渡す最終製品だけでなく、その中間製品、購入品(原材料、部品、仕掛品)なども含めると言うことを明確にしています。一方、JSQC規格 Std 00-001「品質管理用語」では、組織・人に提供され価値を生み出すものが付加されています。

2012年4月14日土曜日

QMS:規格 1 適用範囲 1.1一般(1)


a) 顧客要求事項及び適用される法令・規制要求事項を満たした製品を一貫して提供する能力を持つことを実証する必要がある場合」:
 「実証する」は、「demonstrate」が使われていますので、製品品質に関して法令・規制事項を含め要求する顧客に対して、デモンストレーションする、言い換えると「説明責任(Accountability)」を果たすことが必要な場合を意味しています。自己満足、社内の常識ではダメということですね。

説明責任があるQMSを設計・構築し、決めたとおり履行していることを、必要なものはドキュメントとして残し、説明し、実演をして見せるから、将来的にも大丈夫ですよと顧客に安心してもらうということです。 顧客を意識しない社内向きのシステムの説明書と誤解している組織が時々あるようです。 

実態と品質マニュアル・品質文書の内容が異なっていても、「文書を見て仕事をしているわけではない、それのどこが悪い、仕事のやり方なんぞ自分たちは分かっているので大きなお世話」では、いつも企業・組織の仕事ぷっりを見ているわけでない顧客は、いったいなにをもって安心できるのでしょうか。 

規格は決して膨大な文書や記録を要求しているのではありませんので、何を決め、そして示せば、自分が顧客なら安心できるもの「キモ」を文書・記録として位置づければ良いでしょう。

2012年4月12日木曜日

QMS:規格 序文


<この内容は、2008年度版対応 ISO9001 新・解体新書 岩本威生著 日刊工業新聞社の記述を参考或いは引用しています。>
審査の最適実施要領検討グループ(APG)資料邦訳版:ttp://www.jacb.jp/jacb/apg.html

また、2008年度版対応 ISO9001 新・解体新書 岩本威生著 日刊工業新聞社の記述を参考或いは引用しています。 

0.2 プロセスアプローチ
 このプロセスアプローチの説明文は、分かったようでよく分からない文書です。岩本威生氏は著書の中で、下記のように解説しています(だいぶと端折っています。詳しくは原本をお読みください)。ISOが言いたいことが分かりますね。 

JISでは、「この規格は、顧客要求事項を満たすことによって顧客満足を向上させために、QMSを構築し、実施し、そのQMS有効性を改善する際に、プロセスアプローチを採用することを奨励している。」と解説されています。しかし、ISOは、「recommend」ではなく、「promote」を使用していますので、「この規格は、・・・プロセスアプローチの採用を普及、促進している」の方が原文の意図に合っているように思います。

また、(effectiveness:計画した活動が実行され、計画した結果が達成された程度。)「有効」ということばには、「ききめのあること、効力のあること、役に立つこと」など、狙い通りに実現する様を意味します。「effect」を「影響」、「effectively」を「効果的に」、「efectiveness」を「有効性」と訳していますが、いずれも「狙いを実現させる様」について言っていますので、「結果」、「実効的に」、「実効性」と訳した方が分かりやすかったと思います。」 

QMSで、このアプローチを使用すると、次の事項の重要性が強調される。
a) 要求事項を理解し、満たす
b) 付加価値の点でプロセスを考慮する必要性
      c) プロセスの実施状況及び有効性の成果を得る
d) 客観的な測定結果に基づくプロセスの継続的改善」
 
QMSでこのアプローチを活用する際は、次の事項が重要であることが強調される。
a) 要求事項を理解し、満足すること
b) 付加価値という観点でプロセスを考慮することの必要性
c) プロセスのできばえ 及び 実効性という成果を得ること
d) 客観的な測定に基づいてのプロセスの継続的改善」 

なるほど。ふむふむ。

また、最上段のJABのホームページに非公式なグループであるAPGAuditing Practices GroupAPG)の資料があります。邦訳もされていますので、こちらも参考にされるとよいと思います。

2012年4月10日火曜日

QMS:規格を読むに際して用語の再確認(3)


record」:
今までは「record」を「品質記録」と訳していたものを単に「記録」と称しているのは2008年度JIS翻訳の修正です。原文では「quality record」と言っていないことと、検査記録だけと解釈される可能性もあったことからと思います。 いずれにしても「QMSの効果的な運用の証拠としての記録」という理解に変わりはありません。 

conformity」:
 「product conformity」を「製品の適合」と訳し、それ以外の「conformity to(product,
Statutory and regulatory) requirements」の場合は「(要求事項への)適合」に統一されました。これは、用語の定義(JISQ9000)が「要求事項を満たしていること」「参考2 用語“conformance”は同義語であるが、使ってはならない」となっているためです。

 しかし、ISO9000では、「The term “conformance” is synonymous but deprecated」は「同義語に見えるが、使わない」と理解できますので、全く反対の意味になります。

更に、ISO9000では、「conformity」は「fulfillment of a requirement」ですので「要求事項の実現(実行・遂行・履行)」という性質を言っていると思います。従って「適合」ではなく、「適合性」であり、JISQ9001:2000の時(JISQ9000用語の定義とは異なる)の方がISOの意図に近いと思います。「適合」であれば、「完全100%」との解釈となって現実的ではありません。 

この書籍のように明解に解説されると、自分の解釈と同じであったので「ほっ」としたことを覚えています。しかし、私だけでなく大半のひとは常識も働かせて、従来からISOの意図することを感じ取り対応しており、JIS表現・字句では文脈から判断していると思いますので、実態としての大きな問題は生じていないようです。


しかし早く、JIS規格を変更して欲しいです。

2012年4月9日月曜日

QMS:規格を読むに際して用語の再確認(2)


<この内容は、2008年度版対応 ISO9001 新・解体新書 岩本威生著 日刊工業新聞社の記述を参考或いは引用しています。>

performance」:成果を含む実施状況→出来映え、実績
この規格の中では、「行為、事実」を指すのではなく、「性質、状況」を意味する意味で名詞化しており、これを「実施状況」としては単なる「状況」のことを意味していると誤解させる可能性があるので、プロセスの結果、QMSの結果を意図していることを示すために、「『成果を含む』実施状況」という言葉となった。ただ、同じ訳語の選択なら「できばえ」あるいは「実績」という方が普通の日本語としてもっと分かりやすいと思います。

いずれにしても、「performance」はそれだけでは「性質、状態」を指すだけで、良いか悪いか何も言っていないので、「process performance」は「QMSのできばえ」と理解し、評価した実績データを指していると考えるのがよいと思います。 

appropriate」:as appropriate ,where appropriate
                                                 →該当するもの、適宜→適切に、適切な場合

「適切に、適切な場合」における「適切」というのは、規格の性格から言って、組織が自分たちで判断してよいという主観的な判断ではなく、組織のお客様が納得できるかどうかが判断の大きな要素と考えることが適切です。客観的な観点を見失しなってはいけませんが、一方、「個々のわがままな顧客すべて」にということではありません。 

何か,ISO規格が言いたいことが「用語」から伝わる感じがします。JIS翻訳者の苦労がひしひしと伝わりますが,ISO規格を翻訳し,その後JISにしたときの顛末が開示されておれば,もっとISOが言わんとしていることがわかったと思います。

2012年4月8日日曜日

QMS:規格を読むに際して用語の再確認(1)


規格書を読む上で「用語」は大切です。少しくどいかもしれませんが、意識合わせのためにいくつか記述します。

<この内容は、JISZ83012011(規格票の様式及び作成方法)と2008年度版対応 ISO9001 新・解体新書 岩本威生著 日刊工業新聞社の記述を参考或いは引用しています。>

shall」:
契約、規格や規制で「shall」を使う時には、規格で規定される人、規格に添って規格内容を実施するする人たち(例:組織、トップマネジメント)を第二人称として「あなたは・・・して頂きたい」という要求を、規格を実施したことによって便宜を受ける第一人称(利害関係者、それらを代弁した規格作成者、作成標準化団体)が要求していると理解できます。 

should」:
契約、規格や規制の場合、「should」を使う時は、仮定法文となっていると解釈できるので、「特別の事情があった場合は別として、なければ、・・・しなければならない。もし、特別の事情があるというなら、その例外処置の正当性を納得させてくれないと困るよ」という意味になり、実はかなり強い口調です。

JISの翻訳では「・・・することが望ましい」と訳することになっていますが、当然ながら決して「自分にとって望ましい」ことの意味ではありません。 

may」:
may」は「したかったら・・・してもよい」という意味で、第二人称者(例:組織、トップマネジメント)の自由意思を認めています。 

can」:
can」は客観的にその事項の選択が認められている場合に使用している。時として、現在形の文が注釈文に使われていることがありますが、そのときは事実を伝えているのであり、要求でもなければ、選択肢の提示をしているわけでもありません。