2012年5月3日木曜日

QMS:規格5.4.1 品質目標


組織内の関連部署で,関連階層ごとの品質目標を明確にする行為を求めている7.1a)項が確実に実行されるように仕組みを作って実行することを求めています。 

そのためには,組織内の関連部署に対して関連部署の品質目標を明確にすることを定めた品質マニュアルが必要となります。このような品質マニュアルを,指名したマネジメントの責任者(管理責任者)に作成させるのがトッマネジメントの役割です。 

規格は,この項番で,規格1適用範囲 1.1一般のa)b)項を具現化させようとしています。従って,品質保証のメインテーマである,「製品要求事項を満たすために必要な品質目標(7.1a)項)」と,それを確実に実行するための目標と,「顧客満足の向上のためのシステムの継続的改善の目標」の設定,実行,チェック,アクションを示すことになります。 

「製品要求事項」関連は,関連する部門は必須であり,「顧客満足の向上」は全組織で取り組む目標(課題)となります。

課題を実現することで,目標が達成できるとも考えられますので,制約だらけの硬直した後ろ向きの目標だけでなく,活動感のある,前向きな,達成感を味わえる目標項目も設定すると,「元気の出るQMS活動」となります。 

「顧客満足の向上のためのシステムの継続的改善の目標」を設定していない組織の多くは,規格8.5.2予防処置が,可視化されることなく顧客満足の向上の歩みが遅くなるという共通点があります。QMSが期待するほど経営に役立っていないと思っている企業は,プロダクト,プロセス,業務の改善目標を設定することで増収・増益が期待できます。 

品質目標においての条件としてあるのは,品質目標は,品質方針に合致していなければならないことです。この品質目標は,「Quality objectives」ですので,必ずしも定量目標でなくとも,その達成度が判定可能であればよいとされています。  

なお,この二つ以外の目標を追加で設定するのは自由です。

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