2012年5月6日日曜日

QMS:規格5.5.2 管理責任者


ISO規格は,「トップマネジメントは,管理を構成する中の人を指名して、他の責任にかかわりなく,次に示す事項を含む責任及び権限をもたなければならない。」と言っています。職名でもありませんし,「管理責任者」という固有名詞を使うか使わないかは組織に判断です。

より意識を持たせる,モチベーションを与える,周りに認めさせるということが必要な組織であれば,使用してもよいですが,逆に言うと,「作業の質」に関して社長の代わりに経営陣を代表して実践している方を「指名」してほしいものです。決して「名誉職」でも「御輿を担がれる方」でもなく,社長同様,常に汗水垂らした機関車であって欲しいです。 

ISO事務局なるものをライン或いはプロジェクト組織で編成し,ISOに関する実務はすべて行わせ,管理責任者欄にハンコを押すだけで,「おい,ここまでやらんあかんのか,智恵をつかってISO時間を短くせい!」などと言わないようにして頂きたいですね。

このJIS規格は,日本の現状から,よかれと思って「管理責任者」という項番名をつけたと思いますが,返って誤解を生ずることが多く,弊害となっていますので,ISO規格通りに次回は戻してもらった方がよいと思います。
ISOは,「戦略的投資」であり,「経費」ではありません。ISO活動を「戦略的投資」と位置づけて活用している組織は会社に貢献しますが,「経費」と考えている場合は,「経営の足を引っ張るだけ」です。

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