2012年5月5日土曜日

QMS:規格5.5.1 責任及び権限


トップマネジメントは,責任と権限を明確にし,組織全体に伝達する仕組みを作り,その仕組みを品質マニュアルに記述させ,順守し,順守させ,必要があればそのことを説明出来るようにしなさいと言っています。 

企業としては,ごく当たり前のことですが,品質マニュアルの記述と現実が異なることも多いと言われています。 

指示・命令系統が曖昧であったり,個人的な関係や力加減で適切に伝わらないことがあります。報告が,報告を受け取るひとにタイムリーに伝わらないのは,このルートが日常的にないからです。ニュースでは事件・事故の説明の中でよくこのことが理由として取り上げられているということは,この双方向のルートが機能していなければ大なり小なり事件・事故や業績にマイナスの影響を与えているということですね。 

また,日本の企業は,「責任」は負わせますが,「権限」は渡さないことが非常に多いですね。「責任」を負うことは「美徳」ですが,「権限」を欲するのは「欲」であり「要求」のイメージがあるようです。 

よく社長が,部下がやったことで,「自分は知らなかった」とテレビのカメラに向かって話しをしていたり,最近では,政治家が「秘書」が勝手にやったことで自分は関与していないと言っています。  <見るに堪えないですね。> 

これを口にした社長は,ほとんど即刻社長の椅子を手放しているという現実があります。「上に立つもの」が「組織構造を作っていない」「それを実行させられない」「保身のために言い逃れを行う」のは,外部から見ると「情けない」「100%信用できない」となるからでしょう。

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